AW発電所導水隧道橋梁群


福井県


  

2015年10月訪問                                                       


 久方ぶりのオフが実現したこの日、いろいろ変遷したものの最終的にここに落ち着きました。
 場所は福井県の旧発電所跡。ばれてるかとは思いますが、場所は一応伏せさせて頂きます。
 一応コメント下さる時も固有名詞抜きでお願いします。
 ご覧の道は林道です。北側からなら一般の車でも楽に入ってこれますが、南側への通り抜けは4駆のSUV、
あとガレダートに対する慣れとテクニック、さらに気合と根性が必要です。ご注意あれ。
 で、今回は旧発電所の導水路を取水口から追いかけ、発電所跡まで辿り、隧道や橋梁を探索します。
 写真の林道に白っぽい部分がありますが、あの下に水路があります。左手は取水口方面で、川沿い。右手は
発電所方面となります。
 まずは取水口方面を確認します。

 林道から左を向くとコンクリの構造物が見えます。
 下部、左右に走るのが導水路です。その向こう側にオーバーフロー吐き出し口があり、河川に流れ出るように
してあります。
 そしてさらに左、取水口方面を見ると…

 早速きました!ネットで見たことのある構造物です! 

 こじんまりとしていますが、紛れもなく切石積みの2連アーチです。素晴らしい!
 この構造物は林道からでも見えます。 

 アーチ部分です。欠円アーチですな。中央の切石が一体化しているので、合計9個の切石でアーチを形成
しています。丁寧な造りですな。 

 アーチ内部もしっかり切石です。
 良い雰囲気です。
 一応屈めば何とか潜れます。
 この2連アーチはどのような役割だったので
しょうか。

 こちらが取水口側です。
 2連アーチ1つに1門、水門があったようです。ここに水門がある理由は? 

 左手にこのような水門跡が。(写真はこの水門跡から外に出て振り返って撮影してます)
 2連アーチから先にあったのはオーバーフロー用、こちらは導水路そのものを閉鎖した時に吐き出す門のようです。
 それにしても背が高いですな。
 因みにこの2連アーチから取水口までの導水路は埋まってしまっております。 

 埋まってるので川から回り込みます。
 すると…無残に破壊された堰堤が現れます。この堰堤の向こうが取水口ですな!
 崩壊した堰堤の付け根にコンクリート製の
構造物が。
 間違いないですね。ここが取水口です。
 かなり埋まってしまっており、上部のみ顔を
出してます。
 川に向かって穴が開いてます。
 ここから中が覗けそうです。

 中はこうなっていました。
 2連のアーチはコンクリで塞がれてしまったようです。
 しかし想定では取水口はもっと下の感じがします。土砂で埋まってしまったのでしょうか。
 

 振り返り。
 先程潜ったのが左の穴です。
 正面が、2連石アーチへと続く導水路でございます。
 やはりかなり埋まってしまっているようです。

 崩壊堰堤から取水口を望む。
 さて、そろそろ発電所に向けて導水路を辿りに行きますか。
 
 林道を挟んで向かって左手が取水口でした
が、発電所方面は右手です。
 植生と水没により、直接水路を歩くのは憚ら
れます。

 林道沿いは植生が酷かったですが、奥に入るとこのように水路をはっきりと捉えることができます。
 コンクリ改修の多い導水路ですが、ここは石積みのままですな。
 なかなか良い廃景です。
 先で蓋渠になっている模様です。

 蓋渠出口。蓋渠はさすがに後年物でコンクリでできています。

 このように大規模に崩壊している箇所がありました。

 蓋渠のコンクリ桁が2本脱落しています。
 現役だったら復旧は大変だったのではないでしょうか。
 
 崩落は一部分のみで、すぐに元の導水路の姿に戻りました。
 所々植生に遮られますが、通して比較的
歩きやすい状態を維持しています。
 ずっと蓋渠が続いています。
 さらにここまでこの導水路を潜る暗渠は確認
できておりません。

 蓋渠に隙間がありますね、覗いてみましょう。
 カメラを突っ込んで撮影。
 綺麗なもんですな。
 中を歩いても良かったですが、暗渠探しも
しないといけませんからね。
 ここで「400」のプレートを発見。
 取水口から400mということらしいです。

 眼下を見やると、川を跨ぐ林道の橋梁が見えます。あそこは取水口に向かうのに車で渡ってきた橋です。
 大体の距離感が把握できました。

 さて、林道を挟んだ地点からここまで目立った遺構がありませんでしたが…
 ここから遺構ラッシュに突入します!

 以降、 
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