戸谷隧道


石川県


 


                       2009年6月訪問
                   2015年8月再訪

 懐かしい…懐かしすぎる!!!
 2009年6月、ここは私にとっては大きなターニングポイントです。なにせ、初めてのオフ会参加でしたからね☆

 きっかけは当方の掲示板に以前から書き込みしてくださっていたピカさんのお誘いです。石川県方面でのオフ会にご一緒
しませんか?というありがたい申し出です。遠征は当時ほぼしていなかった時分ですが、このチャンスは逃せない!と即参加
表明した経緯があります。
 どこぞの(どこだっけな…大津かな?)SAで待ち合わせ、初顔合わせとなるピカさんとYori-yanさん。ここからかれこれ6年
以上の腐れ縁でございます(笑)
 で、初っ端から衝撃でしたね〜。石川に向かうのに先導のCR-Vピカ号、後ろに黒菱Yori-yan号、この2台に何の不思議もな
く挟まれた私のアテンザワゴン…巡航早っ!何kmだっけ?150くらい?とんでもない奴らと知り合いになってもた…と思いま
した(笑)
 そんなこんなで辿りついた人生初オフ会の現場がここ、戸谷隧道です。いきなりとんでもねーとこじゃねーか!と後で知る
ことになります。2009年6月の参加者はトシピロさん、honさん、MK-YUKIさん、でこぴんロケットさん、きょくちょ〜さん、
Yori-yanさん、ピカさん、私の計8名です。

懐かしすぎます。トシピロさん、honさんとはこの後にもオフ会していただけてますが、
ここんとこご無沙汰ですね〜。お元気でしょうか。MK-YUKIさんもご無沙汰ですが、HPでリンクしてますんで、近況を時折拝見
しております。新型アウトバックにされたんですね!スバリストがまた一人(笑)
 後の4名とは今年もちゃっかり会っております。皆様元気そうでなによりです。しかしお亡くなりになった車両はいくつか…って
全部か???トシピロさん、honさんの現在を知らない2台以外は全滅か〜?いや!サニーさんは生きてらっしゃる!はず?
この前バイクで来られたから知らないんですよね〜。6年前から長老であるはずのサニーさんが唯一の生き残りとは…
 …なんて、超内輪な昔話をしゃべりすぎましたすみません(大汗)

 本題に戻ります。あれから6年!かなり昔の記憶ですがそこんところもちょいちょい挟みながら、2015年8月レポ開始致し
ます!!!

 2015年8月、富山帰省帰り単独探索の舞台に選んだのはここ、戸谷隧道です。
 アプローチは赤瀬ダムのある東側から…って、えええ?なんか様子が…廃れているどころか逆に何か作業?
 本日は平日。車の乗り入れはやめ、徒歩にて様子を窺うことに。

 只今9時40分。どうやら本日の作業はない?ようです。
 元県道の取り付き道は未舗装ながら非常に綺麗にされています。そして「林道開設工事中」の看板が。
 因みにカーソルオンで2009年の画像が出ます。
 禁漁区の看板と、「この先、幅員狭小のため車両通行できません」の看板が。今はそれがなくなり…
 えええ???林道開設工事中?とな???
 なんじゃこれは。。。?
 「平成26年度 県営林道開設事業 安谷線
3工区 開設工事」だそうです。
 ネットで調べると広域基幹林道として大規模
な開設事業が行われているようです。
 …って、戸谷隧道方面???

 取り敢えず歩を進めます。暫くすると分岐が。ああ…こんなんなってたかな…ほぼ記憶にございません。
 右手の登りが元県道43号線。左手が下戸谷林道だそうです。起点がここで延長900m、巾員2.5mということですが、これが
安谷線に取り込まれるということでしょうか。県道方面はちょっと考えにくいですが…
 整備も左側を行っているようですしね。
 6年前にはなかった鎖と車両進入禁止の
文字。写ってませんが左手にも看板があり、
そちらにも「車両進入禁止」の文字と南加賀
土木総合事務所と小松警察署の文字が併記
されています。
 こっそり無施錠だったりしますが、この平日、
隧道見た帰りに車両が上がっているのを見ま
した。
 所有者が頻繁に山に登っている模様です。
 ので、突破して車で上がるのはやめといた
ほうが良いです。
 一応徒歩については触れてませんので上が
ることにします。
 
 この廃道区間で一番大きな橋ですかね。
 名前は古城橋と言います。

 
古城橋 こうじょはし
 昭和37年3月架橋


 意外と知られてないのは読みではないでしょ
うか。「こじょうはし」から訛ったんでしょうか。
 それとも配列間違い?(笑)
 欄干に残る錆び朽ち果てかけた鉄柵。ここ
以外は殆どありません。

 アンダーです。なかなか乙な造りではないですか? 
 隧道が煉瓦物件のため、こういった橋にも
同時期の遺構が残ってないか淡い期待をして
いたんですが、残念ながら発見には至りません
でした。

 お!隧道が見えてきました!
 ここまでほとんどの箇所がこういうフラットダートです。2駆でも気を付ければ難なく来れるだけに残念です。
 が、こればっかりはルールを守るべきです。ヘタしたら人も通行止めにされかねません。最悪隧道封鎖なんてことも…
 皆様、何卒! 

 遂に再開!おおよそ6年の時を越えて、遂に2度目の再開です!懐かし〜
 …???しかし…なんか違和感あります。ある構造物が増えて、ある構造物が消えています。
 さあ間違い探し。増えたのが1つ。なくなったのが2つ。この写真だけで分かる方は相当な戸谷マニア!

 では、6年前の写真を出しましょう。

 はい。どないですか〜
 どでかいもんがなくなってますね!そう「車高制限1.7m、車幅制限0.8m」!
 この看板がなくなっとるがな〜。なんてこった…
 そしてもう一つは…これも戸谷では重要アイテムの… 

 これ!このレールのアーチがなくなっとる〜(大泣)
 これ通れたら中抜けれるよ、というアイテムですがこれまた非常に絶妙で、まさにその通りのぎりっぎりに造って
あります。戸谷のマストアイテムだっただけに残念です…
 で、現在の戸谷隧道東側坑口の姿は…これだ!

 完全になくなってしまいました。まあこれはこれでもいいんですが…
 あ、因みに増えたものはチェーンの所にあったのと同じ「車両進入禁止」の看板です。
 カーソルオンで6年前の写真が再度出ます。

 ちょっとお掃除させていただきました。
 現在の煉瓦坑門の状態はこんな感じになっております。
 壊れ方も含め、なんか和歌山県の由良洞と似てますなあ。

 それではスペックを…
 隧道データベースには記載がありません。
 全国道路トンネルリストには、
 
戸谷隧道 1930年(昭和5年)竣功 延長402m 幅員2.1m 有効高2.2m
 となっています。煉瓦の時代は過ぎているため、装飾としてあえて使ったとみられます。それを証明するように、後述する
お地蔵さんがいらっしゃる切り込みの天井部にはコンクリが使用されています。
 アーチ環の巻厚は3層。坑門はイギリス積み。
 煉瓦造りのピラスターと笠石が存在します。
 由良洞ほどではないにせよ、それなりの
意匠をお持ちです。

 坑門が左半分崩壊しつつもアーチ環は持ち堪えています。素晴らしい!
 向かって左手の煉瓦カベにはいつものお方
が鎮座しております。
 そう、お地蔵様です。
 これは6年前から変わることはありません。

 綺麗にアーチ状に煉瓦は組まれておりませ
ん。コンクリも使用しています。

 東側坑口を振り返り。やはり何かが足りませんな〜
 カーソルオンしていただきたい。

 はい。レールアーチあるとないとではかなり雰囲気が違いますよね〜
 そして当時は仲間がおりましたが、今回は独り〜
 折角なので蔵出し画像をご覧ください。

 きょくちょ〜さんサニー、脱出の画。

 Yori-yanさん黒菱、脱出の画。

 honさんデミオ脱出の画。

 あとのこり4台、トシピロさんレガシィ、MK-YUKIさんRAV4、でこぴんロケットさんカレン、ピカさんCR-Vが何故
いないの?皆行きたかったはずですが…
 それは、ある人物のある事件により残り3台が巻き添えを受けるという結末に…(笑)
 犯人はMK-YUKIさんのブログにて確認!(いやあ初対面でなかなかのインパクトでしたよ!Pさん←バレバレ)

 2015年に戻ります。およそ6年ぶりの洞内に徒歩潜入します。
 相変わらずのうねうね洞内ですなあ。

 途中でコンクリート巻きになります。
 もうこの時点で奥が非常に騒がしいです。…そう、この隧道、忘れてはならないのは、尋常でない数の「奴ら」が
棲息しておるのです。やはり6年経ってもそれは変わらなかったか…
 しかし今年は6年前程の数は居てないような
感じがします。それでも前が異常なだけで、
今年も相当な数が乱舞しています。
 ただうまく写真が撮れなかったので…
 これは2009年の映像です。この辺りが中央
付近でしょうか。離合スペースになりかけ?
の中途半端な広がりのあるこの場所が最も
蝙蝠さんが棲んでいる場所です。
 ※写真は東側を向いています。
 天井の凹みに大量に巣食う蝙蝠さん。
 メンバーの徒歩進軍に強烈に反応してここ
から全機出動、大乱舞が始まりました。
 とても完抜けできない量に総員撤退を余儀
なくされました。
 あれから6年経ちますが、これほどの量は
類を見ません。恐らく自己最高の数は更新さ
れておりません。
 ※東向撮影

 これは2015年の画像です。東側から入り、既に中央付近の凹みポイントを過ぎました。
 今年も相当数乱舞していますが、何故かこの写真には一匹も写っておりません…なんで?
 兎にも角にも今回は完抜けできそうです。

 素掘りモルタル吹き付けにアーチ型の独特な支保工。このアーチ部分が東側入り口にあったアーチと大きさが
一緒なのではないでしょうか。

 西側はライナープレートで覆われています。地盤が西側の方が良くないものと思われます。
 遂に西側に到着しました。
 こうもりさんの数は6年前の尋常さは減った
ものの、凄い数であることは間違いありません。
 騒がせて申し訳ない。
 そして相変わらずの泥濘状態…
 ここの水っ気はいつまでたってもなくなりませ
んな。
 で、車とバイクの轍と足跡が見て取れます。
 相変わらず訪問者が後を絶たないようです。
 まあ、私もですが(笑)
 あ、山林所有者の轍かもしれませんからね。
 一応車両進入禁止ですので悪しからず。

 はい、西側坑口です。こちらはコンクリ補修を受けています。
 そして現在は車両進入禁止の掲示もされました。

 ちょっと引いてみると…うん?ちょっとぬかるみ具合がマシな感じがします。
 そして鬱蒼としていた杉林が、間伐によって明るくなっております。間伐の際に重機が入ったのか、右手に道が開削
されています。
 カーソルオンで6年前と見比べて下さい。
 このお地蔵さんは6年前からいらっしゃい
ます。
 左側面に昭和6年○月と彫られています。
 隧道竣功が昭和5年なんでほぼ同時期に
祀られたものと思われます。

 西側にも制限標識はありました。が、現在は撤去されており現存しません。

 久し振りに戸谷隧道を訪問し、思い出に浸ることができました。
 末永く、この姿を留めて頂きたいと思います。

 最後に私を含めたメンバーさんの走行動画を…
 よとと動画
 MK-YUKIさん動画
 ピカさん動画